【生き方を探す読書】反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

読書
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IT業界22年、管理職になり仕事の役割がガラッと変わった時に、今までにない多くの悩みがありました。

いろいろな本の中から、一際、とても大切なことが学べた本を、読み返しました。

ずっと悩んでいる方、この記事を役に立てて欲しいです。


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なぜ、この本を読んだのか?

今から、3年前、私の大きな仕事の転換期で、苦悩が続いていました。

何しろ、私は、会社から大きく期待を受けていながら、無残に失敗したのです。

私が思い描いた輝かしい未来は、崩れ去ったのです。

悔しさ、未練、執着を残したまま、他人の目に怯えながら過ごす日々。

ここから立ち直るために、どうしたら良いだろうか?

そんな時、この本に出会いました。


この本の著者

草薙 龍瞬さん

引用:https://genuinedhammaintl.blogspot.com/

龍瞬さんは、私が尊敬する人です。

仏教を宗教としてではなく「現実の問題解決に役立つ合理的な方法」として紹介されている方です。

以下の経歴を見えても、非常に強烈な人生を歩まれている方です。

中学中退後、十六歳で家出。上京。大検(高認)をへて東大法学部卒業。

インドで得度出家後、ミャンマー、タイに修行留学。

ビルマ国立仏教大学専修課程修了。

宗派・伝統に属さない〝独立派〟です。

もっとわかりやすくて役に立つ仏教を
わかりやすくて役に立つ合理的な仏教を紹介する草薙龍瞬のブログ。『反応しない練習』ほか魂こめて執筆中。

※NHKの文化講演会では、声も聞けますが、とても優しい声の方です。

草薙 龍瞬さんの講義


この本から学べること

仏教の考えを中心にしていますが、これは宗教では無く、人間の本質的な考え方が学べます。

私にとって、非常に大きな気付きがありました。

実質、マインドフルネス瞑想についても書かれています。

この本には、人間として大切なことの多くが分かりやすく書かれていて学びが大きいです。

以下、私の心に刺さって箇所を抜粋し、自分が悩んだ時にも、立ち戻る記事となるように書きました。

あなたにとっても、必ず価値がある記事になっている筈です。


人間の8つの苦しみ

人間には,8つの苦しみがあるということが学べます。

まず理解すること

そこから解決が始まる

<8つの苦しみ>

  1. 生きること
  2. 老いること
  3. 病のかかること
  4. 厭わしい者と出会うこと
  5. 愛する人と別れなければならないこと
  6. 求めるものを得られないこと
  7. ままならない人間の心

漠然と悩んでいる状態 だからいつまでも気が晴れない

苦しみの原因は、”執着”(手放せない心)。

どうしてもこだわって、しがみついてしまう思い(怒り、後悔、欲望など)。

その執着以前に、根本の発生は、”心の反応”だと気が付きます。

「ムダな反応をしない」これに心がけるべきと気が付きます。


人間が持つ7つの欲求

人間には、7つの欲求があります。

<7つの欲求>

  1. 生存欲
  2. 睡眠欲
  3. 食欲
  4. 性欲
  5. 怠惰欲
  6. 感楽欲
  7. 承認欲

この欲に突き動かされて、反応している訳です。

 結果A(欲が満たされた場合)は喜び

 結果B(欲がかなわない場合)は不満

心とは、こう反応をするもの、と客観的に理解させてくれます。


人間の三大煩悩(三毒)

仏教では、貪(とん)・瞋(しん)・痴(ち) を三毒呼ぶそうです。

その三毒が、以下の3つです

  • 貪欲:過剰な欲求を駆られている。求めすぎて相手も不幸にする。
  • 怒り:潜在的につきまとっている。怒りは蓄積し爆発する。
  • 妄想:余計なことを考えてしまう。止まらない。

これらを戒めることが、正しい理解につながる。

正しい理解とは、自分の考えなどでは無く

ありのままで、客観的、主観抜きで、物事をみすえること

三毒に気をつけることを覚えておきましょう。


3つの執着

求めるものを得たいと執着する。

手にしたものがいつまでも続くようにと執着する。

苦痛となっている物事をなくしたいと執着する。

仏教では、苦しみの原因は、この執着だと教えるそうです。

これがなくなれば苦しみは止まる。

かなわなかった過去の願いも

こんな筈ではなかったという失敗という判断も

相手はこうでなければ という期待・要求も

これらは執着です。

執着だと知ることが大事です。


慢を知れ

自分は偉い、正しい、優れている。

人間には、そういう傲慢な心があるのです。

この思いは、不満やうぬぼれゆえの失敗を招いて、損をします。

自分も、他人も、判断しない方が、心を別の喜び・満足に使えて良いと仏教では教えています。

自分の価値にこだわる心。

実は、自信が無いのも、慢の裏返しなのだそうです。

役に立つか という視点が判断の基準であるべきと学べます。

なんでも自分で勝手に判断していますが、役に立つかで判断するべきなのですね。

自分を否定する意味も無い、必要は無いのです。

慢を知っておきましょう。


自信とは?

自信を持つ ということも慢です。

すごいと思われたい。

不安を打ち消したい。

でも、自信とは、妄想なのです。

自信が無いのも同じです。

今、できることをやっていこう と考える

これが一番だと、教えてくれます。


反応しない

相手の不毛な言葉に反応して言い返せば、自分も同じ反応したことになる。

バカっていったら、自分がバカだ そんな感じですよね。

だから不毛なことばは、受け取らない。

不毛に出された料理は、食べずに返すのです。

相手に反応して、自分の心を失わないこと。

それぞれの正しさがあります。

あなたにとって、それが正しいのですね と理解すること。

自分が正しいと思うことは、慢です。

相手の反応は、相手にゆだねることを覚えておきましょう。


人間が向かいべき方向性

あってはならないことは、相手と苦しめ合うこと、憎しみ合うこと。

これは、なにかに執着して苦しみを生んでいる状態と理解します。

あなたは、苦しめ合うために、相手と関わっているのではないのです。

理解し合うために、お互いの幸せのために、関わっていることを覚えておきましょう。


他人の評価

他人の目が気になるのは承認欲。

大切なのは、自分自身の人生の目的をはっきりさせること。

<仏教の目的>
「人間が抱える現実の苦悩の正体を理解し、苦しみから解放されること、自由になること」

これは人間の真っ直ぐな良い考え方だと思える。

これは、アドラーの教えとも一致するのでは無いでしょうか?

他人の目という妄想を追いかける必要はないことが分かります。

妄想をやめよう。

むしろ、自分の心をよく理解することが大事なのです。

合理的な考え方、理解の仕方を覚えておこう。


心の持ち方

仏教では、この4つを心の土台にするそうです。

<4つの心がけ>

  • 慈:相手の幸せを願う心
  • 非:相手の苦しみ・悲しみをそのまま理解する
  • 喜:相手の喜び・楽しさをそのまま理解する
  • 捨:欲や怒りに反応しない心。手放す心、捨て置く心

特に、捨の心は、執着があるから心がけが難しいのです。

それと

「自分だけではない、人はみな、苦しみを抱えている」

と考えることも、心がけていきたいです。

この4つを心のよりどころにすると良い

人生に迷ったとき、この4つを思い出そう。


道を成就するうえで気をつける「5つの妨げ」

ブッダが、気をつけなさいと言った5つの妨げがあるそうです。

<5つの妨げ>

  1. 快楽にながされる心
  2. 怒り
  3. やる気の出ない心
  4. そわそわと落ち着かない心
  5. 疑い(自分・他人を悪く考えてしまう心)

これらを除いて、ありのままの自分を見よう。

ありのままの自分になるための要注意チェックリストです。


この本をどんな人に読んでもらい、どうなって欲しいか

一生懸命にやっているつもりだが、漠然とした不安がある方。

何かに息詰まって、人生の軸とする考え方のヒントが欲しいと感じている方。

そんな方は、この本を読むことで、正しい方向を知ることが出来る筈です。

そして、次に向かう突破口が見えて、一步が踏み出せるようになります。


私は、目の前が真っ暗だった時、この本を読んで、明らかに光が差し込みました。

今回、2年半ぶりに再度読みましたが、新たな学びもありました。

経験と共に、学びもある深い本だと思います。

どうせ1度の人生ならば、「よし」と思える人生の方向で歩きたいですよね。


草薙 龍瞬さんの優しい文章を読むと、心も安らげて、正しい方向に導いてくれます。

龍瞬さんの小説も読みましたが、こちらも心が癒やされて泣ける話ですよ。



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